ピアノが上達しない人が見直すべき5つのポイント

ピアノの練習を続けていると、
なかなか上達しないとスランプに陥ることがあります。

曲の難易度が上がってくると、どうしても弾きづらいパッセージや奏法が出てきますし、弾けないと焦ってくるものです。

そんなとき、どのような練習法を取り入れたら技術を向上させることができるのか、どのような考え方をすれば乗り越えられるのか、5つのポイントをご紹介します。

ピアノレッスン。先に進めなくなった時に見直したいこと

ピアノを練習していると、どうしても弾けない時が出てきます。

何をやっても裏目にでてしまって、演奏は崩れる一方。自分の音もよく聞こえなくなって、出口が見えない不安にかられるのではないでしょうか。

私が音楽大学を受験したときは、まさにそのような日々の連続でした。

どのようにして、そのような苦しい状態から抜け出せるのか、考えてもわからないときもありますが、日頃のご自身の楽しみのためにピアノレッスンをされている方は、いろいろな方法で、音楽をもう一度見直して、新たなスタートを切りましょう。

諦めることなく、音楽の見方や発想の転換をして、スランプを乗り越えて下さい。今回は、私のこれまでの経験をもとに、どのような克服方法が考えられるかを解説します。

楽譜を使った練習方法を見直そう

ピアノのいろいろな曲に存在する、さまざまな弾き方。

あなたは毎日どのように練習をしていますか?
普段、取り入れたい技術向上のために効果的な練習方法は、以下の通りです。

練習方法
  • 指のテクニック集でまず指をほぐし、柔軟に動くようにする。
  • 教本や練習曲集で基礎をさらに勉強。
  • レパートリー集で弾き込み、表現力などの上達をはかる。

楽器店では、楽譜はこれらの系統(テクニック集、練習曲集、レパートリー集)に棚分けされて並んでいますし、全音の楽譜の裏などには、どのような順序で練習をしていくと、効率よくピアノの演奏技術を伸ばせるかが一目で分かるようになっています。

楽譜を見て練習するときには、これらの順番を参考に練習を進めると良いでしょう。また、以外と見落としがちなのが、譜面の解説ページや指示を読む行為です。

解説のページは、編集者が考えた演奏上のヒントを簡単に得ることができますし、練習の方法を変えることにも役立ちます。

残念なことに、先生についてピアノを習う子供でも、楽譜の正しい利用方法を教えてもらうことなく、ただ譜面を追って弾くことにとどまりがちです。

五線譜を追うことばかりに気を取られ、弾くことだけに一生懸命になることは決して悪いことではないのですが、できればその曲の成り立ちや練習の目的をしっかり理解したうえで、弾き込むことが演奏技術の向上には適しています。

楽譜を最大限活用するためにも、一度譜面台からおろし、ご自身もピアノから離れ、ゆったりと読書をするような感覚で、譜面を眺めてみてください。

発想の転換

弾けないメロディラインが出てくるとき、「弾けない、弾けない」とご自身を追い詰めていませんか?このようなときは、発想の転換をはかりましょう。

なぜ、弾けないのかと考えるのではなく、どう弾きたいかを考えると、少し気持ちも楽になるのではないでしょうか。どのようにしたらこの曲を弾けるのかと考えるとき、必要な練習方法も変わってきますよ。

例えば、どうしても左手だけでは弾きこなせない8度離れたオクターブより広い9度や10度のパッセージが出てきたとします。利き手でない限り、左手は右手よりも動きづらいですし開きづらいと思います。

このようなときは、右手の親指などを使って左手の上の音を手伝う、オクターブもどうしても届かない場合は、分散させて弾くこともできます。

もともと手が大きかったラフマニノフなどの作曲家が作る名曲には、よくあることです。楽譜通りに弾くことは基本ではありますが、無理な場合は絶対ではありません。

気持ちを少し楽にもって、演奏でできることを第一に考えていきましょう。

悩みすぎず休憩して、違う知識を身につける

「どうしても弾けない」という時は、誰にでもあるものです。

ピアノが思うように弾けないと悩むときは、考えすぎず、ピアノから離れて頭と手指を休憩させることも有効な方法です。

このようなときは、音楽のいろいろな規則や和音の成り立ち、音の進行を学ぶ和声法などを勉強して、違う角度から曲を眺めてみるとよいでしょう。

書籍を手に取るときは、わからない言葉ばかりが並ぶ専門書を求めるのではなく、軽く読めるタッチのムック本などを選ぶことをおすすめします。

 

例えば、どうしても転調あとの調号を間違って弾いて、演奏につまづくとします。

調には関連する別の調というものが存在していて、ハ長調なら、イ短調、ヘ長調ならお友達はニ短調、さらに深く学んでいくと、移調の際に必ず出てくる進行や終止形の前に立ち寄るととてもきれいな音がする和音というものも存在します。

書籍が難しい場合は、楽器店や楽器製造会社のコラムをネットで読むこともできます。ピアノ曲には楽譜上ではわからないいろいろな秘密が隠れています。

楽典や和声法を理解することは演奏に役立てることができますから、弾けないときの休憩は「知りたいな」と思うことを学ぶ時間ととらえて、別の角度から知識を身につけることにあてて下さい。音楽理論を知ることは、楽譜をたやすく紐解くことにつながります。

音楽会にでかける

音楽会は、心躍る楽しいものです。いろいろな演奏家の色の違う演奏を幅広く聴くことは、まさに「百聞は一見に如かず」で、学ぶことがとても多いのです。

数多く音楽会に足を運んで、インスピレーションを沸かせましょう。

また、昔と違って現代の音楽会は、とてもアットホームです。演奏家は雲の上の存在、CDやステージ上だけの存在ではなく、ひとりの「人間」なのですよね。

曲紹介を織り交ぜながら奏してくれる演奏会や、終了後に握手会などを兼ねて実際にお話しする機会を設けてくれる音楽家もいます。音楽を身近に感じる絶好の機会でもある、音楽会。

ぜひクラシックにとどまらず野外フェスでも、街中の鼓笛隊でも、ストリートミュージシャンの演奏でもどのようなことも耳に留め、音楽はピアノだけではない、幅の広い楽しみ方ができるということを知っていただきたいと思います。

のんびりゆっくり練習する

上達が滞ってしまったときには、急がないことが鉄則です。

無理をすると体に良いことがありません。

肩や腕をいためたり、腱鞘炎になったりして、余計に思い通り弾けなくなる状態に陥りやすくなります。

弾けるまで曲のすべてを何十回と通すよりも、できない部分をピックアップして、細かく練習するほうがピアノの上達にはずっと効果的ですので、ぜひ急がずあせらず、ピアノとじっくり向き合いましょう。

練習や音楽との接し方を見直して、ピアノを楽しく弾こう

いかがでしたか?ピアノ演奏が上達しなくなってしまったときに、ぜひ取り入れていただきたい練習方法や音楽への接し方、考え方をご紹介してまいりました。

本来音楽は音を楽しむべきものです。そこにはクラシックやポピュラー、ピアノやトランペットなどの垣根は存在しません。幅広く音楽と慣れ親しんで、新たな気持ちでご自身のピアノともう一度向き合ってみましょう。

あせらずゆっくり、マイペースでの練習をおすすめします。

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ABOUTこの記事をかいた人

武蔵野音楽大学卒業後、(財)ヤマハ音楽振興会に就職。

在職中はヤマハ音楽教室の講師研修やテキスト作成の補助業務、会員誌の編集などを担当。出版部門に出向後は輸入楽譜の日本語ライセンス版や新刊情報誌の編集に携わる。

現在は指の病気のため講師業を休職中。「ピアノを弾いてみたい…」と願う方の一助を担えたらと思い、初心者の方にもわかりやすく丁寧に執筆しました。