ピアノ初心者のためのコードの覚え方

ピアノをはじめて間もない方に、コードの覚え方をご紹介します。

楽譜の上になにやら書いてあるCやDの文字。ご覧になって疑問に感じられた方もいらっしゃると思いますが、それこそがコードネームと呼ばれるものなのです。

あのマークは何を意味するのか、どのように弾けば良いのかをご説明します。

コードネームとは

コードネームとは、日本では和音をあらわす記号のことを意味します。

私たちに日本人にとっては一般的に使われている用語ですが、コードネーム発祥の地アメリカなどでは「コード・シンボル」と呼ばれます。コードネームは、グローフェという20世紀に活躍したアメリカの作曲家たちで生み出されたとされています。

音楽の教科書に、グローフェ作曲の管弦楽組曲「グランドキャニオン」という曲が紹介されていましたので、「名前だけは聞いたことがあるな…」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。コードネームは、ジャズの演奏で用いられてきました。

メロディとコードのみが書かれた楽譜をみて、自由にアドリブを加えたりしながら演奏する際に利用され、今ではポピュラー音楽の楽譜やバンド譜などにも記載されています。このため、一度コードネームを覚えてしまえば、クラシック以外の楽曲を演奏する際に、大変役立ちます。

CやDといった基本的なコードの意味

楽譜の上には、CやDなどの大文字の記号が書かれていますね。
これは英語での音名(音の名前の呼び方)とリンクしています。

Cはド、Dはレ、Eはミ、Fはファ、Gはソ、Aはラ、Bはシを指します。高い「ド」にたどりついても呼び名は「ドレミファソラシド」と同様でCとなります。

コードネームは1音だけではなく、3つの音で構成される和音・3和音を表しますので、Cと書いてある場合は、一番下にくる音・根音(英語でいうとルート)が「ド」という意味になります。

和音にするには、ドの上に2つおきの音をあと2つ重ねていきます。ドの2つ上はミ、ミの2つ上はソです。これで3つの音でできたCのコードが完成します。

ド、ミ、ソで構成される3つの音が、楽譜に記された「C」には含まれるわけです。

ちょっとひねったコードもあります

このアルファベットのすぐ右に、小文字でmと書かれている場合があります。

これは、暗い曲調であるマイナーコードと呼ばれる3和音を表します。たとえば、Amと書いてある場合は、ラドミと弾きます。このほかにもコードには、右上に7や、sus、aug、-5と書かれているものがあります。

この右上の数字や文字は、3つ目の音に、さらに2つ上の音を重ねて4つの和音を押すことや、真ん中の音を1つ上にして弾くことなどが表されています。

はじめはあまり出てくる機会がないので、とりあえずは基本のアルファベットを覚えると良いかもしれません。

コードネームを覚える効率の良い方法

ピアノ初心者が初めてコードネームを弾く場合は、
どのように練習すると効率よく学べるのでしょうか?

アルファベットが表すルート(根音)だけを鍵盤で押さえる練習

まずは、コードネームのルートの音(根音)を覚え、弾くことからスタートします。

日本語の音名「ドレミファソラシド」は、英語の音名とコードネームに共通する読み方「CDEFGABC」にあてはまります。

この順番を覚えさえすれば、Cと書いてある場合は「あ、このルート(根音)は”ド”だな。」と理解することができます。理解できたら、音を鳴らしましょう。

この練習を繰り返すことによって「アルファベットを見て、鍵盤で弾く」力を徐々に養うことができます。

根音にあと2つ音を追加して、和音にする練習

次に大切なのは「コードで弾くときにはこの根音のほかに、あと2つ音をプラスして、全部で3音の和音を一緒に弾かなくてはいけない」ということです。

先ほどもご説明しましたが、コードで弾くために和音にするコツは、それぞれの根音から2つ上、さらにその音から2つ上の音を追加します。

例えば、Cなら2つ上のミ、さらに2つ上のソを足します。
Cは「ド、ミ、ソ」、Dなら「レ、ファのシャープ、ラ」です。

なぜ、ファのシャープかと言いますと、そのままシャープをつけずにファを弾くと、響きが暗くなるからです。先ほどもご説明した、悲しい曲調などに使うマイナーコードのDmになるというわけです。

ですから、コードを見ながら和音を鍵盤上で作る際は、なるべく自分で弾いた音の響きを良く聞いて、快適な和音であるかを確認しましょう。

念のため、メジャーコード(明るい調)を以下に記載しておきます。

メジャーコード
  • C…ド、ミ、ソ
  • D…レ、ファのシャープ、ラ
  • E…ミ、ソのシャープ、シ
  • F…ファ、ラ、ド
  • G…ソ、シ、レ
  • A…ラ、ドのシャープ、ミ
  • B…シ、レのシャープ、ファのシャープ

それから、比較的初歩段階のピアノ曲で、出てくる機会が多いマイナーコード(暗い調)も記載しておきます。

マイナーコード
  • Am…ラ、ド、ミ
  • Dm…レ、ファ、ラ
  • Em…ミ、ソ、シ

この和音を、まずは左手で弾くという練習を繰り返しましょう。

弾き進めるうちに、だんだん指になじみ、音の響きも覚えることができるようになります。和音はとても美しく響き、メロディラインに彩りを添えますので、ぜひ根気良く練習を続けてみてください。

わからなくなったら、五線譜に書いてみよう

どうしても、和音の構成が理解できない、覚えられないという方は、五線のノートを用意して、実際に五線譜に書いてみることをおすすめします。

Cはドミソ、Dはレ、ファのシャープとラ、Eはミ、ソのシャープ、シとなります。

実際にご自身でノートに書いたものを見ながら弾くという作業は、さらに脳を刺激して覚えやすくなります。

できあがったものは、世界で1つだけのあなたのコード表です。参考にしながら、いろいろなコード演奏にチャレンジしましょう。

コードがわかると音楽の楽しみ方の幅が広がる

コードを理解して、ご自身で弾けるようになると、
特にポピュラー音楽の演奏が簡単になります。

例えば、ギターを弾ける方と一緒に合わせる、バンドのキーボードを担当するなど、音楽の楽しみ方の幅が広がるのではないでしょうか。

今回、コードについては、根音の上に音をプラスする「基本形」の弾き方をお教えしました。この3つの音の順番を変えるだけで、また一味違った響きになります。コード内ならどのように組み合わせても良いのがコード奏法の楽しみの一つです。

基本形になれたらいろいろアレンジをして、
演奏そのものを思い切り楽しんで下さい。

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ABOUTこの記事をかいた人

武蔵野音楽大学卒業後、(財)ヤマハ音楽振興会に就職。

在職中はヤマハ音楽教室の講師研修やテキスト作成の補助業務、会員誌の編集などを担当。出版部門に出向後は輸入楽譜の日本語ライセンス版や新刊情報誌の編集に携わる。

現在は指の病気のため講師業を休職中。「ピアノを弾いてみたい…」と願う方の一助を担えたらと思い、初心者の方にもわかりやすく丁寧に執筆しました。