ピアノ練習にメトロノームを使うべき理由

メトロノームをご存知ですか?メトロノームは音楽を勉強、練習する際に目安となる曲の速さを、振り子や電子音で教えてくれる便利な道具です。

指のエクササイズなど基礎的な練習をする際にメトロノームを使うことで、拍子が揺れる心配もなくなりますし、ご自身の弱点を発見することも可能になります。

どうしてレッスンではメトロノームを使うのでしょうか。その理由をご説明します。

メトロノームの歴史

メトロノームは、1812年にオランダのヴィンケルによって発明された、速度を正しくあらわし、拍子を理解するための機器です。

16年に改良されたメトロノームは、当初はじめてベートーヴェンやツェルニーによって利用され、世に広まりました。

実際にハノンやバイエルの楽譜には、曲のあたまの五線譜上に四分音符と、60~108のように記載があり、メトロノームの数値に合わせたテンポで弾くことをアドバイスされています。

メトロノームの利用目的と一昔前~現在の用い方

メトロノームを利用する目的は、wikipediaによると、「一定の間隔で音を刻み、楽器を演奏あるいは練習する際にテンポを合わせるために使う」となっています。

今でこそ、電子音のもの、電子ピアノに内蔵されるものなどいろいろな形態のメトロノームがありますが、一昔前までは、拍子が書かれたバーを動かす、ぜんまい式の振り子タイプのものしか存在しませんでした。

私が子供の頃は、ピアノの先生の前で何度も何度も拍子感の揺れがなくなるまでハノンやスケールの基礎練習をさせられたものです。

今となってはよく飽きもせず嫌にもならずレッスンを受けたなと不思議な気持ちもしますが、その当時メトロノームはこのような方法で必ずピアノレッスン時に活用されていました。

また、ピアノ以外では吹奏楽部のロングトーン(1音を4拍吹いたまま伸ばしたりする練習方法)やタンギング(1音1音を短く区切って吹く練習方法)の練習でも有効活用されることが多い機器です。

レッスンにはメトロノームがあったほうがいい!

やはり、メトロノームは練習に取り入れるべき機器だと思います。

その理由は大まかに2つです。

テンポを振り子の動きで予見することができる

振り子式のメトロノームの場合、振り子の動きを目で追うことができます。

テクニック練習時にリズム変奏をすると、
どうしてもテンポは揺れてしまいがちです。

このとき、振り子を見ることによって、その左右にふれる動きからテンポを予測して演奏を進めることができます。

レパートリーの練習も同様です。曲にはそれぞれ推奨されるテンポがあらかじめ書かれていますが、特に原曲が速い場合は、はじめからインテンポで弾ける方は少ないのではないでしょうか。

このため、早いパッセージをじっくり練習するときや、本来のテンポに戻す練習が必要になる場合に、メトロノームを使うことによって、段階を踏んで上達していくことができるようになるのです。

テンポ感の正確性を身につけることができる

ショパンの黒鍵・幻想即興曲、バッハのフランス組曲など、さまざまな年代のレパートリーには、難しいトリルや、テンポを刻むように進むメロディが多数出てきます。

少しでもメロディラインが揺れてしまうと曲が成り立ちません。

このため、普段の練習からメトロノームに合わせて弾いておくと、拍の正確性が徐々に身についていきます。このような理由から、できればぜひ普段の練習時にもメトロノームの活用をおすすめします。

メトロノーム おすすめ3選

では、ここで現在販売されているメトロノームのおすすめをご紹介します。

どっしりとした木製のオーソドックスなものから、携帯ができるもの、かわいらしいキャラクターのものなど種類も豊富にそろっています。

お気に入りをみつけて、ぜひ手に入れてください。

ウィットナー社 木製メトロノーム

ウィットナー(Wittner)社は、1895年(明治28年)より現在までメトロノームの生産を行うドイツの音楽用品メーカーです。

木製ならではの深い色味が特徴的なメトロノームで、美しい外観と精密な機械性がおすすめしたいポイントです。

ドイツらしいどっしりとした重厚感があるメトロノームが主流機種ですが、現在では小型のものやかわいらしいアニマルシリーズも販売されています。

大きくても小さくても、与えられた仕事はきっちりとこなす、ある意味硬派な機械です。

SEIKO セイコー メトロノーム 振り子式

目盛の部分にアンダンテ、アレグロなどの速度標語も表示している、丸みを帯びたデザインがコロンとかわいらしいメトロノームです。

これまで、振り子式のメトロノームには重りとして鉛が使われてきたのですが、環境保護の観点から銅の素材を使用するなど、環境にも音楽愛好家にもやさしい機器です。

ヤマハ チューナー付きメトロノーム

吹奏楽部のチューニングにも用いられるチューナー付きのメトロノームです。

ミッキーやミニーなどのディズニーキャラクターのものも発売されていますよ。

メトロノームを取り入れて、拍子感を身につけよう!

メトロノームはピアノの練習に大いに役立ちます。

はじめは「カチッ、カチッ」という音についていくだけで必死になってしまうかもしれませんが、不思議なことにだんだんと慣れていきますのでご安心ください。

それはとりもなおさず、振り子を目で見ることで次の1拍目の予測ができるようになるからです。ぜひ、メトロノームを大いに活用して、ピアノレッスンを効果的に進めていくことができますように、応援しています。

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ABOUTこの記事をかいた人

武蔵野音楽大学卒業後、(財)ヤマハ音楽振興会に就職。

在職中はヤマハ音楽教室の講師研修やテキスト作成の補助業務、会員誌の編集などを担当。出版部門に出向後は輸入楽譜の日本語ライセンス版や新刊情報誌の編集に携わる。

現在は指の病気のため講師業を休職中。「ピアノを弾いてみたい…」と願う方の一助を担えたらと思い、初心者の方にもわかりやすく丁寧に執筆しました。