ピアノ初心者のための暗譜のコツ

ピアノ初心者のために、暗譜のコツをご紹介します。

暗譜は楽譜を覚えるというよりも、曲そのものの流れを感じ取っていく感覚で取り組むと、比較的早く習得することができる技術です。

それには音源を繰り返し聞いたり、曲の構成を知り、区切りの良いところで分けた部分練習を積んで、その演奏技術を身につけていく必要があります。

今回は暗譜のコツと、具体的な練習方法について詳しくご説明していきます。

暗譜ができると、表現力がUPする!

ピアノ初心者の方にとって「暗譜」のイメージとは、どのようなものでしょうか。

「難しそう…」「覚えられると思えない…」というものや、「練習のときには覚えられても本番で緊張したら忘れてしまいそう…」という悩みもあるかもしれません。

そこで今回は、暗譜をするために必要なこと、暗譜をスムーズにおこなうための練習のコツについて、ご紹介していきたいと思います。

暗譜ができるようになると、演奏会に出演したり、アンサンブルでは他の楽器の音を聞きながら余裕をもってピアノの演奏に取り組めるようになります。

また、曲への表現力も、楽譜をみながら弾くときとは比べ物にならないくらいダイナミックなものとなり、聞く人により訴えかけるものが多く、伝わりやすくなります。

ぜひ、暗譜をするためのコツや練習方法を知り、効率よく暗譜ができるようにレッスンしていきましょう。

暗譜をスムーズに学び取っていくためのコツと練習方法

暗譜をスムーズにできるようにするために必要なことは、以下の3つです。

3つのポイント
  • 暗譜する曲に慣れるように、メロディの変遷を考えながら弾き込む
  • その曲の音源を譜面を見ながら繰り返し聴く
  • 曲の構成を知り、曲の流れのなかで自然と暗譜ができるようにする

ひとつずつ、詳しくみていきましょう。

暗譜をするためには、練習を通じてその曲の変遷を学ぼう

暗譜をするためには、その曲を十分に知る必要があります。

何を知るのかというと、主題を含むメロディラインの変遷や移調の有無、拍子の変化の有無と、理解しておくべき内容は多岐にわたります。

注釈

※主題:出だしのメロディです。大体の曲はこの主題部分が何度も出てきたりする一番覚えやすいメロディ部分のことを指します。

※移調:弾きはじめの調から変わっていくこと。

そのため、毎日練習していても、曲の最初から最後までをただ通して弾くだけでは、曲の変遷が頭に入っていきません。

曲の変わり目がなんとなくわかるようでしたら、
その変わり目で区切って、少しずつ練習を繰り返していくことをオススメします。

具体的には、以下のような練習をして下さい。

練習法
  • 主題の部分だけを何度も弾いてみる。
  • 主題が少しスタイルを変えるような変奏部分があれば、その変奏をピックアップして弾いてみる。

こののように、少しずつ区切った練習を取り入れてみるとよいでしょう。

この練習で、主題がどのように変わるのか、リズムなのか、拍子なのか、調が変化するのかをきちんと理解すると、覚えられるようになりますよ。

音源は最高の暗譜のおとも

現在では音源といえば、YouTubeなどのサイトを指すことが多いかと思いますが、画像を見るよりも、それは耳で音を聴きながら、目では楽譜を追っていきましょう。

暗譜のときは、曲の流れを体全体で覚えて弾く必要があります。

手先だけで覚えても、曲そのもののダイナミクス(強弱などを含む曲の表現のことを指します)が頭に入っていなければ、弾ききれないためです。

そこで、なるべくならCDなどの音源を入手して、楽譜と照らし合わせながら音を聴きこんでください。そして、頼るべきツールがCDのライナーノーツです。

いつどのようにしてその曲が作られ、作曲家は何歳くらいだったか。どのような時代背景があり、その曲が初演されたのはいつかなどの情報を得ることができます。

曲についてのいろいろな情報を総合的に知ることで、頭の中ではイメージがつきやすくなったり、そのイメージをもとに曲を自然と覚えることができます。

ぜひ、暗譜の際はこの方法も取り入れてみてくださいね。

曲の構成を知って、流れの中で暗譜ができるようにする

だいたいの曲には、主題というものが存在します。
そして、その主題が展開していき、違う調やメロディに発展します。

主題は、実はまた戻ってくることが多い部分です。このため、暗譜に費やす時間も一度弾いたメロディ部分なら短縮することもできますよね。

ピアノ曲に多いものは、以下のような構成です。

ピアノ曲で頻出する構成
  • A(主題)→B(展開して曲が盛り上がるところ)→A’(主題が再度出て終わる)

余談ですが、ベートーヴェンやモーツァルトの作品には「ソナタ」や「ソナチネ」というものがあります。

これらの曲にも構成があります。ソナタ形式と呼ばれるその構成も、「呈示部」「展開部」、最後に「再現部」という3部形式でできあがっています。

このようにどのようなピアノ曲にもほぼ構成というものがあり、その形式のなかで作曲されることが多いのです。

覚えたい曲は、このように時には分解して理解しながら弾き進めていくと、かなりの完成度で暗譜は可能となりますよ。

暗譜の技術を向上させて、人前で演奏できる力を身につけよう。

いかがでしたか?

このように暗譜にはコツがあり、そのコツを生かすための効率の良い練習方法を取り入れることで、スムーズに覚えていくことができます。

暗譜ができるようになると、どんどん自信がついて、人前での演奏も苦にならなくなるのではないでしょうか。

ぜひご紹介した方法で、暗譜の技術を向上させ、作曲家の想いにご自身の解釈を加えながら、素敵なピアノ演奏をできるようになってくださいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

武蔵野音楽大学卒業後、(財)ヤマハ音楽振興会に就職。

在職中はヤマハ音楽教室の講師研修やテキスト作成の補助業務、会員誌の編集などを担当。出版部門に出向後は輸入楽譜の日本語ライセンス版や新刊情報誌の編集に携わる。

現在は指の病気のため講師業を休職中。「ピアノを弾いてみたい…」と願う方の一助を担えたらと思い、初心者の方にもわかりやすく丁寧に執筆しました。