ピアノの楽譜への上手な書き込み方とポイント3つ

ピアノを習っていたり、ご自身でレッスンしていると、どうしても注意事項として覚えておきたいがために楽譜への書き込みをびっしりと行ってしまう…。そのようなことはありませんか?

書き込みは必要なことなのですが、もとの楽譜が見えなくなるくらい書いてしまうと、音符や記号そのものが見づらくなってしまいます。そうならないためにも、楽譜への書き込み方のポイントを知り、上手に楽譜を活用していきませんか?

ピアノの楽譜への書き込みは良いことであり大切なこと

生徒さんのなかには、一方で「まっさらな楽譜にはどんな書き込みもしたくない」という方、他方で「今日習ったことを漏れなく把握して、練習に生かしたい」とびっちり書き込む方がいらっしゃいます。

それぞれピアノレッスンに対して、その方の考えるやり方というものがあるので、その行為自体はどちらも「正しい」「間違い」など判断することはできません。

事実、私が生徒の立場だったころは、恩師の指示は一挙手一投足漏れずに覚えていたいものでした。そのため、特に音大受験用の課題曲の楽譜などはすさまじい書き込みと擦り切れとで、綴じた部分がはずれてしまうほど使い込んでいます。

教える側からの意見として、ピアノの楽譜への書き込みは、間違っている音符や指使いを正した箇所を覚えてもらえたり、ダイナミクス(強弱などの表現)に注意して演奏してもらえたりするので、書き込んで頂けると助かります。

そして、効率よくピアノの練習を積み、演奏曲の完成度を高めるためにも、楽譜への書き込みはとても大切なことです。やらない理由はないと考えていいでしょう。

どう書き込むと効果的なのか

それでは、どのように書くと効果的なのでしょうか。

以下のようなポイントがあります。3つのポイントを詳しくお伝えします。

ポイント1「あとで消せるようにするため、鉛筆を使う」

まず一番大切なことは、楽譜への書き込みをする際は、できるだけ鉛筆を使うということです。これは、私自身も恩師から受けたレッスンの中で何度も指示されました。

なぜなら、理由はずばり「消せるから」。

書き込みが増えると、どうしてもスペースがなくなってしまったり、一見しても直感的には理解できなくなる場合があります。

頭で覚えたり、手が覚えたりして必要がなくなった際にはその部分は消しましょう。消しゴムで消えやすい、2B程度の鉛筆を持参するよう言われたものでした。

大人になってからピアノを始めた方は、特に楽譜上で音符を読む際、なかなか先に進まない、レッスンがはかどらないなどの理由で、楽譜に音そのものをカタカナで書き込むことも必要になる場合があるでしょう。

そのため、はじめは音を鉛筆で書いても、いつまでもそれを頼らずに済むようにするために、書き込みには鉛筆を使い、あとで消せるようにしておくのがポイントです。

ポイント2「音部記号をまたいで書かないように注意しよう」

音部記号とは、ト音記号やへ音記号のことです。

お分かりでしょうが、それぞれの記号はそれぞれの五線譜に分けて書かれています。そのため、例えば右手の指示を書き残したいと音符の下に書いてしまうと、へ音記号での指示と勘違いしかねません。

そこで、できるだけト音記号の書き込みは、ト音記号が書かれた五線譜の上の部分に、反対にへ音記号の書き込みについては、へ音記号の五線譜の下の部分を使って書き込みをすると、書き込む場所を決めてしまいましょう。

書き込みの位置が混同せず、わかりやすくなるはずです。

ポイント3「どうしても覚えられないときは赤鉛筆も投入」

最重要課題である部分や、どうしても覚えておきたい内容などは、赤鉛筆を使って色分けして、書き込むこともオススメです。

この場合、あまり多くの書き込みを赤鉛筆ですることは、消せないという理由からできるだけ避けるようにします。

どうしても覚えておきたいこと、何年後になってからも、書き記しておきたいことに留めて、効果的に赤鉛筆での書き込みをおこなって下さい。

書き込んだ箇所の演奏が上達したら、できるだけ消そう

もしも手や頭で書き込んだ内容を理解し、書き込みを見なくても上手に演奏ができるようになったら、必要のない音の名前の書き込みや、レガート、フェルマータなどといった表現のための記号にふったルビなどはできる限り消すようにしましょう。

これは、なるべく早く自力で譜読みを行えるようにするためです。

演奏時にカタカナなどのルビがふってあると、どうしても楽譜を読むより文字を読むことに集中してしまい、せっかく楽譜を覚えようとした努力が無駄になります。

優しいほうに流されず、なるべく努力を重ねて、ご自身の力で楽譜を読み込める力を養っていきましょう。

楽譜へ上手に書き込みすれば、ピアノ練習がスムーズになる

いかがでしたか?個人的な意見ですが、楽譜への書き込みはどんどんしていただいて結構だと思います。

ですが、お伝えした書き込み方法のおすすめのポイント3つをできるだけ守っていただき、なるべく読みやすい状態で必要な情報を楽譜に残していきましょう。

手元にある楽譜は、ピアノ演奏者にとって、あなたが練習してきた努力の軌跡ともいえる大切なものです。大事に扱って、あとで振り返ったときに良い思い出の品として残るよう、大切にしてください。

どうしても覚えられないこと、必要なことをきれいにどんどん記入して、ピアノ演奏の向上にぜひお役立てください。

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ABOUTこの記事をかいた人

武蔵野音楽大学卒業後、(財)ヤマハ音楽振興会に就職。

在職中はヤマハ音楽教室の講師研修やテキスト作成の補助業務、会員誌の編集などを担当。出版部門に出向後は輸入楽譜の日本語ライセンス版や新刊情報誌の編集に携わる。

現在は指の病気のため講師業を休職中。「ピアノを弾いてみたい…」と願う方の一助を担えたらと思い、初心者の方にもわかりやすく丁寧に執筆しました。