ピアノの譜読みが苦手な人の特徴と克服する方法

ピアノの譜読みがどうしても苦手…。そう感じている方は意外と多いものです。

譜読みを難しいと思ってしまう人には、演奏上のどのような共通点があるのでしょうか。その特徴と克服する方法をご紹介します。

楽譜は、ある一定の法則さえ覚えてしまえば読むことにさほど時間を要しません。

ぜひそのポイントを知って、楽譜を最大限に活用できるように「譜読みの苦手意識 克服方法」をご紹介します。

譜読みが苦手な人に共通して言えること

我が家には、譜読みが苦手な娘がいます。

楽譜を活用せず鍵盤ばかり見ながら弾くため、楽譜に書かれた指使いや強弱が身につきません。

そのため、指が足りなくなり同じところで止まりますし、表現力も乏しくなっています。もっと楽譜通りに弾けたらきっと素敵な曲なのに、とても残念な演奏に終始してしまうのです。

もっと深刻なのは、同じ間違いをレッスンのたびに繰り返してしまうので、曲からなかなか卒業できず、いつも同じ曲を弾くことになるという辛い現実です。

曲の仕上がりが遅くなりなかなか合格できないと、次の曲に進めません。このため、だんだん同じ曲を弾くことに飽きていきます。

さらには、レッスンに行くこと自体が苦痛になってしまい、「お母さん、レッスン辞めたい…」となります。

そこで、担当の先生はこう提案して下さいました。「曲のはじめから1段ずつに区切って、楽譜を見ながら弾くくせをもう一度つけていきましょう」ということでした。

1からやり直すつもりで頑張ろうと励まして、なんとか少しずつですが譜読みをきちんとできるようにするため、五線譜を指で追う練習を続けています。

譜読みを難しくとらえないで!

このように、譜読みが苦手な方に共通して起こりうる、「途中でピアノの練習を投げ出したくなった」、「ピアノはやっぱり苦手だ…」という思い込みを避けるためにも、できれば楽譜は読めたほうが良いのでは、と思います。

ご自身の気に入っている曲、クラシックにとどまらずポピュラーでも童謡でも、楽譜通りに譜面を読み演奏することができたら、こんなに楽で楽しいことはありません。

ピアノがうまく弾けると楽しいものです。お友達の楽器伴奏も行えますし、ちょっとしたパーティーなどでもお披露目できる曲があったら、本当に素晴らしいことです。

譜読みは、決して難しくありません。

はじめは一音一音どのように読むかを知る必要がありますが、五線譜の線上と線の間を一つずつ上ったり下ったりすれば「楽譜上の音」の正体がすぐにわかるようになります。

譜読みを難しく考えずに、ぜひゲーム感覚で何の音かを探してみませんか?

どのように譜面を読むと、音を楽に探せるか

楽譜をまずは鍵盤の楽譜立てからおろしましょう。

この際じっくり椅子に腰かけ、机上で譜読みをすることをオススメします。

楽譜は近くで見たほうが、五線の位置も音も数えやすくなります。

五線は、下の線から第1線、第2線と数え、また、線と線の間にも名前があり、下から第1間、第2間と呼びます。

これだけ理解しておけば、あとは簡単。「間(かん)」の音はト音記号なら「ファ、ラ、高いド、高いミ」となります。

これを軸に、上に音符があるのか、下にあるのかを判断し、何の音かを探ると譜面は楽に読めるようになります。

このとき一つだけおさらいしておきたいことがあります。「ドレミ~」という音階(音の階段)の読み方です。

「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、高いド」でしたね。

「間(かん)」の呼び方とともに音階はぜひ覚えておいてください。音を楽に探したり読めたりするようになりますよ。

譜読みが楽しくなるツールを利用しよう

「大人になってから譜読みをいちから始めるには、どうしても嫌悪感を抱いてしまう…」。そんな方のために、譜読みが楽しくなるツールをご紹介します。

黒河好子著「大人の譜読 ~スコアの間違いさがし」(ヤマハミュージックエンタテインメント刊)

単に楽譜に親しむだけではなく、集中力や周囲視野、注意力、記憶力などの向上に役立つよう制作されています。

また、電車の中などでもできるように、判型を小さくしている点も大人の方にとってはうれしいポイントです。ゲーム感覚で楽しめるおすすめの一冊です。

もしも「大人用では難しい」という方は、子供用に編み出されている「楽譜の間違い探し」をおすすめします。

どちらの楽譜ともに共通する点は、左側に正しい楽譜を、右側に間違った楽譜を掲載し、見比べながら間違い探しをするという内容です。

子供用では超初期のレベルなら2小節単位からはじめられ、大人用ではピアノソロの楽譜のみならず、室内楽やオーケストラの楽曲の一部分で間違い探しができます。

「間違い探し」をしながら楽譜に慣れ親しんで、ぜひ苦手意識を克服しましょう。

実践 楽譜がよめる! 大人のための音楽ワーク ドリル(ヤマハミュージックエンタテインメント刊)

ヤマハから出版されている、大人から楽譜を読むことを始める教本「大人のための音楽ワーク テキスト」の併用練習問題集です。

「テキストを読む」という受け身の状態より、実際に問題を解いたり書いたりすることで、楽譜への理解を深め、着実に覚えられるようになります。

譜読みの垣根を取り払おう

正確に譜読みができると弾ける曲がどんどんできていき、ピアノ演奏そのものが楽しくなります。

楽譜に載っているのは音符だけではありません。

指使いは、その楽譜を作った制作者が一番ふさわしいと思い熟慮の末に載せている番号ですし、音符上にあるアルファベットは、コードネームという、音の和音が何かを読み取れる便利な記号です。

スラーやスタッカートは、より曲の雰囲気を表現できるようにつけられていますし、速度記号はその曲を演奏しやすくための重要なカギとなります。

譜読みの垣根を取り払えるように、小学生に戻った気分でご紹介したドリルを使っていただくのも良いですし、ご自身のお手元にある少し優しめだったり、音符の数が少なかったりする楽譜で、机上で眺めていただいてもかまいません。

ぜひピアノ演奏をもっともっと楽しめるように、少しずつできることを増やしていきましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

武蔵野音楽大学卒業後、(財)ヤマハ音楽振興会に就職。

在職中はヤマハ音楽教室の講師研修やテキスト作成の補助業務、会員誌の編集などを担当。出版部門に出向後は輸入楽譜の日本語ライセンス版や新刊情報誌の編集に携わる。

現在は指の病気のため講師業を休職中。「ピアノを弾いてみたい…」と願う方の一助を担えたらと思い、初心者の方にもわかりやすく丁寧に執筆しました。