ピアノ初心者のためにト音記号とヘ音記号の読み方を解説

ピアノを始めて間もない方に、ト音記号とヘ音記号の楽譜の読み方をご説明します。

そもそもト音記号とヘ音記号はなぜあるのか、それぞれの楽譜の読み方に違いがあるのか、ピアノ初心者の方が疑問に感じそうなことをピックアップしてご紹介していきます。

ト音記号とヘ音記号は「音部(おんぶ)記号」と呼ばれる

ト音記号とヘ音記号をご存知ですか?どちらもうずまきのようなものが書かれている記号で、どのような楽譜にも記載されていますよね。

そして、書かれる場所も同じで、必ず五線譜のはじめに書いてあります。

ト音記号やヘ音記号を総じて「音部(おんぶ)記号」と呼びます。ト音記号やヘ音記号は、ピアノを弾いたり歌を歌ったりする楽譜に書かれていることが多い記号です。

ヴィオラやトロンボーンなどの楽器には、また別の音部記号があります。ハ音記号というのですが、その記号を用いて楽譜で曲を書き表します。

ト音記号とヘ音記号は何を表しているか

あのうずまきがある音部記号は、一体何を表しているのでしょうか。

ト音記号などの音部記号は、五線譜の上で、基準の音が何かを教えてくれています。その仕組みをお教えします。

ト音記号の書き出しは、「ソ(日本の音名で呼ぶとト)」から始まっている

まずはト音記号を、楽譜で良く見てください。ト音記号を書く場合、書き出しの箇所はうずの中心にある先が細くなっている部分になります。

よく見ると、その書き出し部分は、楽譜の「ソ」をはさむように書かれていませんか?

これは「この楽譜の中でのソの位置は、ここだよー。」ということを表しています。

ドレミ~と楽譜を読むのはイタリアの音名(音の呼び方)です。日本の音名では、「ド」を「ハ」と呼びますので、

イタリア音名:「ド・レ・ミ・ファ・ソ」

日本音名:「ハ・ニ・ホ・ヘ・ト」

イタリア語の「ソ」はイコール日本語の「ト」なので、「ト音記号」と読むわけです。ちなみに、ト音記号は英語で言うと「Gクレフ」。英語ではソの音がGと呼ばれるのですね。

このため、ト音記号の形はGから来ている、という説もあるようです。

ヘ音記号の書き出しは「低いファ(日本の音名で呼ぶとヘ)」から始まる

次に、左手で弾く楽譜に記されているヘ音記号についてご説明します。

こちらもト音記号と同様、書き出しの部分に注目してください。

ヘ音記号の書き出しは黒い丸の部分です。

右横にある2つの丸ではないのでご注意ください。

この黒丸は、「低いファ」に書かれています。このため、ファ=日本語でいう「ヘ」となるので、ヘ音記号と呼ばれます。

右横に書かれた2つの黒丸でも判断することができます。2つの丸は、下が「ミ」上が「ソ」となります。この2つの黒丸の間にあるのが「ファ(日本語のヘ)」です。

ト音記号・ヘ音記号の付いた楽譜の読み方

それぞれの音部記号の表す意味と音をご説明したあとは、楽譜の読み方をご紹介します。

どちらの音部記号も、法則さえ理解してしまえばそんなに難しくはありませんから、身構えずにご覧ください。

また、お手元に楽譜があるとより分かりやすくなります。どんなものでも結構ですので、照らし合わせながら確認してみてください。

ト音記号の楽譜の読み方

ト音記号は前述のとおりで、「ソ」の場所がどこかを表しています。

「ソ」は、五線譜では第2線(下から2番目の線)に書かれます。これを頭に入れましょう。

以下、読み方を順に書き記します。

読み方
  • 楽譜を読むときの順番は、線、間…と進みます。
  • これを守って読んでいくと、第1間は「ファ」、第1線「ミ」、第1線にぶら下がるのが「レ」…と順番に下に降りていきます。
  • 「ド」は五線よりさらに下です。土星の形に似た音符が「真ん中のド」です。

いかがですか?ト音記号の楽譜を読むには、このような仕組みを理解することが必要です。

そして、このことは楽譜を読むうえでのヒントにもなります。

ト音記号の書かれた楽譜を読む際は、「真ん中のド」を見つけるか、ト音記号の書き出し部分である「ソ」を見つけられれば、その音をヒントにして音符を読み進められます。

「真ん中のド」よりもはるか上にある音符は、ぱっとみるだけではわかりずらいものです。

ト音記号の「ソ」を把握していると、そこから数えていけばすぐに何の音なのかがわかりはずです。

一度やってみてくださいね。

ヘ音記号のついた楽譜の読み方

ヘ音記号も前述の通りで、書きだしの場所は「低いファ」を指し示しています。

読み方

ちょうど五線譜上では、第4線に書かれているのが「低いファ」です。

そこからスタートして、順番に「間、線…」と降りていきます。

そして、第2間(下から2つ目の間のこと)に書かれた音が「低いド」となります。

ヘ音記号の場合、楽譜を読むのに目安となるのが、このヘ音記号の書き出しである「低いファ」と、第2間に書かれた「低いド」となるのではないでしょうか。

楽譜を読む際はぜひ、ご自身が目安としやすい音を決めてください。

間違えずに譜読み(譜面・楽譜を読むこと)を進められ、曲を弾くうちに楽譜を読むスピードも徐々に速まるはずです。

楽譜の読み方でつまづいたら

いかがでしたか?ここまでト音記号とヘ音記号の楽譜の読み方についてご説明しました。

ト音記号もヘ音記号も、音符を読み解く原理は同じです。線と間(かん)さえ理解していれば苦手意識は克服できるのではないでしょうか。

初心者の域を抜け出すと、いろいろな音が五線の間をまるで飛んでいるかのような楽譜も出てきます。

そのようなときにも決して慌てず、目安となる音から読んでいきましょう。

はじめは指で楽譜の音を数えていくのも良い方法です。「ソ」から2つあがっているから「シ」とか、「シ」の一つ上は「高いド」だとわかるようになるはずです。

練習していくうちに、なんとなく「パット見て、音を読めた!」という日が来ますから、どうぞ安心して楽譜を読んでみてくださいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

武蔵野音楽大学卒業後、(財)ヤマハ音楽振興会に就職。

在職中はヤマハ音楽教室の講師研修やテキスト作成の補助業務、会員誌の編集などを担当。出版部門に出向後は輸入楽譜の日本語ライセンス版や新刊情報誌の編集に携わる。

現在は指の病気のため講師業を休職中。「ピアノを弾いてみたい…」と願う方の一助を担えたらと思い、初心者の方にもわかりやすく丁寧に執筆しました。