ピアノの運指を身に付ける方法 基本的なルールと練習法

ピアノを習い始めて間もない初心者のために、ピアノの運指方法についてご紹介します。

運指とは、ピアノを弾く際に指を運ぶ方法のこと。運指方法が身につくと楽譜が理解しやすく、また読みやすくなり、ピアノもスムーズに弾けるようになります。

ピアノのメロディをきれいにつないでいくためにも、運指の方法を身につけませんか?

ピアノの運指 なぜ必要?

「ピアノは、できれば好きな指で好きなように弾きたいな…」そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ピアノの運指は演奏のために絶対に必要な知識です。

ピアノの鍵盤は通常88鍵あります。でも、人間の指は片手に5本ずつしかありません。

「これではピアノを演奏するときに指が全然足りないではないか!」と感じられる方もいるのではないでしょうか。そのようなとき、役に立つのが運指です。

運指は、ある一定の指使いのルールを覚えるためにあります。そのルールを利用することで、スムーズに途切れなくメロディを弾くことができたり、指が足りなくて次の音が弾けない!という事態を避けることができます。

「ちょっと面倒くさいな…」と感じる方も、覚えることは2種類です。きっとすぐ身につけることができますよ!

指くぐりの方法(右手編)

良く使う右手で、指をくぐらせる方法をご紹介します。

メロディラインを弾くことが多い右手は、初級レベルを過ぎると5本の指だけでは曲を弾ききれません。そのため、必要となるのが親指をくぐらせて次の音に使うという指くぐりの方法です。実際にピアノで弾くときどうすれば良いか、ご説明します。

「真ん中のド」から弾き始めて、ゴール地点は「高いド」を目指しますよ。

 

  • 「真ん中のド」に親指を置く。
  • 「真ん中のド」から順番に1、2、3番まで音を弾いていく。このとき、「ド、レ、ミ」と弾くことになるので、合っているかどうか一度確認するとベター。
  • 3の指を「ミ」に置いた状態で、3の指を立て気味にする。必然的に手首が少し上がるのを確認する。
  • 立てた中指の内側を通るように、親指をくるりとくぐらせる。
  • くぐらせた親指を「ファ」の位置に持ってくる。
  • 親指で「ファ」を弾きながら、手の形を整えて、人差し指以降の指が続きの鍵盤を弾きやすくなるよう広げておく。
  • あとは続きを順番に弾くだけでOK。
  • 「ファ」は親指・1の指、「ソ」…2の指、「ラ」…3の指、「シ」…4の指と弾き進め、最後は「高いド」が5の指・小指で弾けたら大成功です!

 

ピアノをはじめ音楽用語上では、「ド」から次の「ド」まで、「レ」から次の「レ」までといった同じ音の間のことを”1オクターブ”と呼びます。今練習した指くぐりでは、1オクターブを弾いたことになります。

「レ」から「レ」、「ラ」から「ラ」でも構いません。いろいろな音から出発して、1オクターブを上手に弾けるように練習してみましょう。

指またぎの方法(右手編)

次に、先ほどのゴール地点である「高いド」から下ってきて、「真ん中のド」まで降りてくる方法をご紹介します。

  • 5の指・小指を「高いド」に置く。
  • そのまま1の指まで「ド、シ、ラ、ソ、ファ」と弾きながら下りてくる。
  • 1の指・親指が「ファ」まで来たら、親指の上をまたぐようにして3の指・中指を「ミ」の鍵盤に載せる。
  • 手の位置を無理なく少し広げて、「レ」…2の指、「ド」…1の指と弾き進める。

 

これでまた1オクターブが弾けたことになります!お疲れ様でした。

こちらも指くぐりと同様に、他のいろいろな音からスタートして、楽しみながら指またぎを練習してみてください。

指またぎの方法(左手編)

左手は、右手と少し違った動きをします。

それもそのはず、左手は「低いド」の音を弾こうとすると、5の指・小指から始めることになるからです。

まずは、「低いド」を基点として1オクターブ上まで弾けるようにレッスンしていきます。弾く順番は、以下を参考にしていただき、練習してみてください。

  • 左手を「低いド」(真ん中のドより一つ下にあるドのこと)に5の指・小指がくるように置く。
  • 次に、隣りの「低いレ」…4の指・薬指、「低いミ」…3の指・中指、「低いファ」…2の指・人差し指、「低いソ」…1の指・親指がくるように置く。
  • 置いた指を「低いド」から順に弾いていく。「低いソ」で一度止まる。
  • 「低いソ」の1の指・親指はそのままにして、中指を上からまたがせて「低いラ」を弾く
  • 「低いシ」は、2の指・人差し指で弾き、最後の「真ん中のド」は1の指・親指で弾く。

指くぐりの方法(左手編)

左手の指くぐりは、「真ん中のド」から降りてくるときに使います。

1つ前でご説明した指またぎの方法(左手編)のゴール地点「真ん中のド」から出発します。

1オクターブ下りていく練習で、指くぐりの方法をマスターしましょう。

  • 指またぎの方法(左手編)の最後に置いた指、1の指を「真ん中のド」に置く。
  • 3の指まで順番に降りてくる。このとき3の指が「低いラ」に来ていれば大正解です。
  • 「低いラ」の中指を少し立てて、手首を少し上げる。
  • 親指を中指の下からくぐらせて、「低いソ」に持ってくる。
  • あとは、簡単。順番に、「低いソ」…1の指・親指、「低いファ」…2の指・人差し指、「低いミ」…3の指・中指、「低いレ」…4の指・薬指、「低いド」…5の指・小指で弾く。

これが左手の指くぐりです。何度か弾くことで手が少しずつ慣れてきます。

運指は指くぐりと指またぎをマスターすれば運指は完璧に

今回はピアノの運指方法についてご説明しました。

だんだんとピアノ奏法についての理解も深まってきた頃ではないでしょうか。

指くぐりと指またぎは、鍵盤がない時は空中で指を動かしたり、机で代用したりして練習することも可能です。

この時、両方の親指から始めると、指をくぐったりまたいだりするタイミングがぴったりと合うので、混乱しないですむでしょう。

お風呂で湯船につかっている間や、テレビを見ながら、ぜひ積極的に指を動かしてみてください。

実際の曲を練習するときに、きっと役立つ運指の方法。表情豊かにピアノを弾きこなすためにも忘れずにいてくださいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

武蔵野音楽大学卒業後、(財)ヤマハ音楽振興会に就職。

在職中はヤマハ音楽教室の講師研修やテキスト作成の補助業務、会員誌の編集などを担当。出版部門に出向後は輸入楽譜の日本語ライセンス版や新刊情報誌の編集に携わる。

現在は指の病気のため講師業を休職中。「ピアノを弾いてみたい…」と願う方の一助を担えたらと思い、初心者の方にもわかりやすく丁寧に執筆しました。